カテゴリー別アーカイブ: 書籍

去年読んでインパクトを受けた本

去年読んでインパクトを受けた本。

1. 機械との競争 エリク・ブリニョルフソン

2.年収は「住むところ」で決まる ─ 雇用とイノベーションの都市経済学 エンリコ モレッティ

1.も2.も労働に関する未来予測の本だ。両書とも、人工知能やロボットの発達により数十年後にはホワイトカラーやブルーカラーの仕事はことごとくなくなると予測している。テクノロジのーの進歩により人間にしかできない仕事のみが残る。人間にしか出来ない創造的な仕事か、あるいは人間を相手にするサービス業や介護士等のロボットが対応できない仕事のみが残る。
私はこれらの本を読んで、これからの社会に不安を感じている。しかし、周りを見回すと相変わらず、過去の価値観で動いていて、その未来への大変化に気づかない様子で、社会は動いている。
未来の社会に適応するには、子供の時から創造的な教育をする必要があると思うが、従来の学校教育や企業ではそのような準備ができていないように思う。まずは個人で少しづつ進めていくしか方法はないのではないかと思う。

3. ずっとやりたかったことを、やりなさい。(2) ジュリア キャメロン

これも生き方に関する本だが、なぜか何度も読んでしまった。簡単に言うと歩くことや書くことで創造的に生きていこうと言う内容だ。私自身、創造的というものがどういうものかわからないので、これを読んで少しだけ創造性というものが分かったような気がする。私なりの解釈では、創造性とは椅子に座って創りだすものではなく、何か行動を起こすことの結果として発生するのではないかと思う。

こうして見ると私の興味の範囲は、働くこと、生きること、社会の変化、創造性だ。今年もこれらのことを追求していきたいと思う。

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統計学・データサイエンスの勉強法

ここ数年、私はデータサイエンスについて学んでいます。おすすめの学習資料を紹介したいと思います。

教師用の教科書と初心者用の教科書

私自身、データサイエンスを学ぼうとして色々なソースを試してみました。残念なことに、日本語の良い学習資料は見つけられませんでした。どこかのブログで読んだことがありますが、教科書は教師用と学生用の二週類があるそうです。一つめは内容が既に分かっている教師の為の教科書で、日本はこのタイプです。もう一つのタイプの教科書は自学自習を目的に作られているので、教師なしで学ぶできる教科書になっているということで、アメリカはこのタイプの教科書が多いです。私自身、他の文系・理系の教科書を探した時もアメリカの教科書の方が分かりやすく、その本だけを読めば分かるようになっていると同じ印象を持ちました。

オンライン教育(MOOC)

アメリカは科学教育に熱心であり、最近はやりのMOOCでも豊富なコースが無料で受けることができます。有名なのはCoursera, Udacity, EdXがありますが、私はもっぱらCourseraのファンなのでCourseraのコースを紹介します。

1. Machine Learning by Andrew Ng

Courseraの創設者の一人Andrew NGが講師で、ビジュアル的に板書で説明してくれるので、計算の理屈がよく分かりました。Courseraのコースの中で最も授業が上手だと思います。最近、完全に日本語字幕もついたので、かなり受講しやすいです。

2. Johns Hopkins 大学のData Specialization

これは9つのData Science関連コースが合わさったものですが、中のRoger D. Pengのコースがお勧めです。Rの基礎やデータクレンジング等について丁寧に解説してくれます。しかし、Brian Caffoのコースは説明が下手なので、お勧めしません。

お勧めのコース

R Programming 統計プログラミング言語Rの初歩

Exploratory Data Analysis データ解析の予備的解析やデータ探索

Reproducible Research データ解析手順を再現可能にするための技術(ドキュメント化やパブリッシング)

Getting and Cleaning Data データ解析前のデータの整形や洗浄

3. Social Network by Lada Adamic

ソーシャルネットワークやネットワークグラフに興味のある人は取ってみたら良いとおもいます。

4. Mining Massive Datasets from Stanford大学

私はまだコースを受講していませんが、かなりきっちりとカリキュラムが組まれているようです。

授業内容は書籍が出版されているようで、PDF版は無料で見ることができます。良質の教材を惜しみなく無料提供するというStanford大学の太っ腹さには驚かされます。
http://www.mmds.org/

Khan Academy と CK-12

Courseraとは別に高校や大学教養学部レベルのものであれば、Khan AcademyとCK-12を覗いてみるのもよいでしょう。Courseraでは説明が不十分な基礎的な知識はこちらの二つのサイトの動画を見て学びました。

カーンアカデミー(Khan Academy)は講義の動画がYouTubeに載せてあります。

Khan Academyのprobability and statistics

CK-12はあまり有名ではありませんが、 高校レベルの講義資料や教科書を無料提供しており、高校レベルで教えてくれるのでとても助かります。

CK-12のFlexBookという教科書は、PDFやepubで読むことができ講義画像へのリンクもついています。

CK-12の統計コース一覧

CK-12の統計学初歩の教科書

CK-12には他のレベルの統計学の教科書もあります。

書籍

小島 寛之 完全独習 統計学入門 ダイヤモンド社

統計学の初歩として数式を多用せず、分かりやすいのでお勧めです。

涌井良幸 多変量解析がわかる 技術評論社

著者は高校の先生なので非常に丁寧に説明してくれるので、多変量解析のことがよく分かるようになります。

Sebastian Raschka Python機械学習プログラミング

Pythonで機械学習を学ぶには最適。

斎藤康毅 ゼロから作るDeep Learning ―Pythonで学ぶディープラーニングの理論と実装

ディープラーニングの基礎はこれで学ぼう。

巣籠悠輔 詳解 ディープラーニング ~TensorFlow・Kerasによる時系列データ処理~

本格的にPythonを使ってディープラーニングをやってみるには良い教科書。

Foster Provost 戦略的データサイエンス入門

過学習等、実際にデータ解析を行う際のノウハウが収録されている。

Steven Bird 入門 自然言語処理

自然言語処理の入門書。Pythonでの自然言語処理方法を収録している。

Dan Jurafsky, Speech and Language Processing: International Edition

英語の本ですが、上記の本では物足りない方への本格的な自然言語処理の教科書。

Richard S. Sutton 強化学習

強化学習の定番の教科書。

勉強会

TokyoR

東京で開催されている統計プログラミング言語Rの勉強会です。

一人で勉強していると周りが見えなくなることもありますので、一緒に学ぶ人を見つけるのがよいでしょう。他にも多くの勉強会があるので、探してみましょう。

英語の教材が多くなってしまいました。統計学やデータサイエンスを学んでいくと、やはり欧米の科学教育に対する層の厚さをひしひしと感じます。英語という障壁はありますが、その障害を補っても余りある学習効果があると思いますので、是非英語の教材にも挑戦してみてください。

「正しいかどうかではなく、うまくいっているかどうか」に焦点を当てる

書評 史上最強の人生戦略マニュアル

 この本を読んで感じたのは、この本はかなり心にグサっと来るできれば読まないで済ませたいような現実を突きつけてくるような本だ。あくまでも事実認識を重要視して具体的に戦略を立て、実際に行動することを仕向けるような本だ。だから、読むとどこか胃のあたりがキューとしてくる。

 本書の中で気になったのは、「正しいかどうかではなく、うまくいっているかどうか」という言葉だ。我々は常に自分たちが正しいと思うことをやり、他人にもそれを強制する。私自身も常に正しいと思うことを人に強制してきたように思う。しかしながら、この言葉は我々の常識を覆すような言葉だ。筆者に言わんとしていることは、正しいことを主張していても実際には拉致があかず、事態が好転する他のやり方を試すべきだということだと思う。特に、これからの社会は絶対的な真理(常識)か崩れ、個々の真実が相対的に存在するようになると思う。消費経済の中でも以前の社会のように一般大衆として総括できるようなマスのイメージがなくなって、消費者の行動が予測できず、おなじような趣向を持ったワンパターンの顧客をイメージできなくなった。だから、個人が生きる指針も社会が容認してきた絶対的な真理(常識)に基づいて行動するのではなく、その状況でうまくいくことをするというのが理にかなっているということかもしれない。今の社会状況は、恐竜が絶滅して、哺乳類が絶滅後の地球にはびこっていく段階と似ているような気がする。だから、人生の行動も進化と同じく、何か他の方法を試していくという戦略の方が良いのではないか。すこし、話が現代社会や進化論に飛んでしまったが、とにかく、「正しいかどうかではなく、うまくいっているかどうか」という言葉は私自身の考え方を考え直す一つの機会になるのでないかと思う。

The Principlesl of Quantum Mechanics – Fourth Edition

書籍 The principles of quantum mechanics

 私が知る限り最も美しい本の一つである。量子力学の入門書であるが、量子力学というより、数学の本である。著者のディラックは、物理現象をとにかく美しく数学的に捉えようとしていた。この本は、量子力学で使われる数学的内容の本質のみを見事にディラックが書き記した最高の書である。量子力学という最先端の研究は変化の激しい学問であるが、この本は数十年も経った現在でも教科書として使われつづけている。まさに古典的名著と言える。私はこの本を読むたびに、数学の美しさと量子力学におけるものの見方の斬新さに心打たれる。日本語訳も出ているが、英語も簡単なので、是非とも原書で読んでいただきたい。

日本語版はこちら。

量子力学 原書第4版

結果ではなく決断に集中せよ

書籍 伝説のトレーダー集団 タートル流 投資の黄金律

 先日紹介した投資集団タートルの本を紹介したが、私はむしろ次に紹介する本の方が好きだ。この本は最も優秀だったトレーダーが書いた本で、タイトルは「伝説のトレーダー集団 タートル流 投資の黄金律」だ。内容は投資というよりも投資術から得られた哲学といったほうがよく、人生哲学として読める本だ。

 本書の中で私が関心を抱いたのは、「結果重視ではなく決断に集中せよ」という言葉だ。一般的な考えでは、決断よりも結果が重視される。つまり、「終わりよければ、全て良し」が通念となっている。しかし、本書の著者は、通常とは逆の論を展開する。

 私は人生の中で多くの失敗を重ねてきたが、この考えに従い、決断と結果の質を分けて考えてみると違って見えている。

 その時に得られた情報に基づいて判断したとしても、その時点では予想できなかった事項によって失敗するということも有り得る。また、逆に予想しえなかった幸運で成功するということも有りうる。つまり、人生を決断と結果に分離して理解しなおすということが必要なのだと思う。

 不況にあえぐ企業でも成果主義が横行している。しかしながら、最近読んだ日経ビジネスの記事によると、成果主義はバブル時代には有効であったが、今では成果主義だけでは離職率が高く、成果をある意味度外視した社員重視の方法が逆に利益をもたらすらしい。

 本書で説く「結果ではなく決断に集中せよ」という言葉は、結果偏重主義に警鐘を鳴らすものとなるであろう。

正しい間違え方 – スピード冒険野郎の操縦席

リスク管理とは海の荒れ模様を読むこと? – スピード冒険野郎の操縦席

正しい間違え方

書籍 伝説のトレーダー集団 タートル流 投資の黄金律

本書は、先日も「結果でなく決断に集中せよ」で紹介したが、違った側面から紹介する。本書の著者は、不確実性にどう対処するかについて説いている。

 不確実性の下では、未来を予測することは不可能なので、現在ある状況で可能な決断をすべきと説いている。

 著者は時間の大切さも説いており、不確実性の中では、ぐずぐずと考えていて計画を立てるよりも先ず行動すべきだといっている。下手な考え休むに似たりだ。耳が痛い!

 更には、行動により間違った道であることを早く行く見つけることが重要だと言い、「正しい間違え方」を薦めている。

使えるサイトを作る実践Webユーザビリティ

書籍 「使える」サイトを作る 実践・Webユーザビリティ

ウェブのアクセス向上には、コンテンツだけではなく、ウェブサイトの使いやすさが重要なファクターとなる。最近では、使いやすさやユーザ指向のデザインのことをユーザビリティと呼ぶ。このユーザビリティ技術を集約しているのが、「使えるサイトを作る実践Webユーザビリティ」という本である。この本自体もユーザビリティデザインに基づいており、分かりやすく、初心者にもやさしい読みやすい本になっている。